ラジウムという自然素材を、どう捉えるか|井上智照さんに聞く、測定と伝え方

TO-JI JOURNAL

ラジウムという自然素材を、どう捉えるか|井上智照さんに聞く、測定と伝え方

 

TO-JI INTERVIEW

ラジウムという自然素材を、どう捉えるか

井上智照さんに聞く、素材・測定・伝え方

天然の素材に向き合うとき、何を確かめ、どこまでを伝えるべきなのか。 ラジウム関連素材を含む商品の企画・提案に携わる井上智照さんに、 ラジウムの基礎と、素材に向き合う姿勢を聞きました。

PROFILE

井上智照さん

株式会社エンキ代表/ラジウム関連商品の企画・提案に従事

東京都町田市出身。帝京大学文学部史学科で考古学を専攻し、縄文時代の研究に取り組む。 人材育成、不動産管理、イベント事業などを経て、2019年に株式会社エンキを設立。 現在は、自然素材やラジウム関連素材を含む商品の企画・提案などに取り組んでいる。

01

ラジウムとは、どのようなものですか?

ラジウムは、岩石や土壌などの自然界に存在する放射性元素のひとつです。 無味無臭の気体であるラドンは、ラジウムが壊変する過程で生じます。

井上さんは、ラジウムを「自然の中にもともと存在する素材のひとつ」として捉え、 その特性を知った上で扱うことが大切だと考えています。

編集部補足

「自然由来」であることは、それだけで人体への有用性や、個別商品の安全性を証明するものではありません。 素材の種類、含有量、加工方法、測定条件、使用方法を分けて確認する必要があります。

02

to-ji stoneでは、ラジウム関連素材をどのように使っているのですか?

to-ji stoneは、ラジウム鉱石を独自にブレンドし、セラミック加工した入浴用ストーンです。 湯船に入れて使い、使用後は軽くすすいで乾かすことで、破損しない限り繰り返し使用できます。

ここで大切なのは、ラジウムについて語られている一般的な研究や温泉地の情報を、 そのままto-ji stoneの効果として読み替えないことです。 温泉地や専門施設と、家庭で使用する入浴用雑貨では、組成も使用環境も異なります。

03

素材の測定値は、どのように見るべきですか?

測定値は、数字だけでは意味を判断できません。 使用した測定機器、校正の状況、対象物との距離、温度、湿度、測定時間、水質などの条件と一緒に見ることが必要です。

また、別の場所や別の機器で測られた数字を並べても、条件が異なれば単純には比較できません。 大きな数値であることと、人体への良い作用があることも、別の問題として分けて考えるべきです。

測定結果と一緒に確認したいこと

  • 何を、どの機器で測ったのか
  • 距離、温度、湿度、水質、測定時間はどうだったか
  • 比較対象は同じ条件で測定されたか
  • 測定値から言えることと、言えないことが分けられているか
04

マイナスイオンなどの測定結果から、どこまでが分かるのですか?

測定機器によって特定の数値が検出された場合、その条件下でその値が表示されたことは確認できます。 しかし、その数値だけから、リラックス、睡眠、免疫、血流、美容など、人体への効果を証明することはできません。

井上さんは、素材に関心を持つ入り口として測定値を参考にしつつも、 数字だけを一人歩きさせず、実際の使用条件や製品仕様と分けて伝えることが大切だと考えています。

05

ラドンについて、使う人が知っておくべきことは?

ラドンは、ラジウムが壊変する過程で生じる放射性の気体です。 目に見えず、においや味もないため、感覚で濃度を判断することはできません。

入浴中に効果を期待して湯気を積極的に吸い込んだり、浴室を意図的に締め切ったりする使い方を、to-jiは推奨しません。 入浴時は普段どおり適切に換気し、無理のない温度と時間で使用してください。

安全に関する編集部補足

環境省は、ラドンとその子孫核種の吸入により肺が内部被ばくすることを説明しています。 WHOも、ラドンへの長期的なばく露を肺がんのリスク要因として伝えています。 そのため、本記事ではラドンの吸入を健康法として案内しません。

06

ラジウム温泉と家庭用の入浴用ストーンは、同じものですか?

同じではありません。温泉は、源泉の温度や溶存物質などによって温泉法上の定義が定められています。 to-ji stoneは、ラジウム鉱石をブレンドしたセラミック製の入浴用雑貨であり、 使用したお湯が温泉法に定められた「温泉」になるものではありません。

温泉地における研究、特定の施設で行われた測定、天然温泉の効能を、 to-ji stoneを入れた家庭のお風呂にそのまま当てはめることもできません。 両者は分けて伝える必要があります。

07

毎日の入浴という習慣を、どのように捉えていますか?

特別な健康法を一度行うよりも、既に暮らしの中にある行動を、無理なく続けられる形にする。 井上さんは、入浴をそのような日々の時間のひとつとして捉えています。

ここでいう「ととのえる」とは、病気を治したり、身体機能を高めたりするという断定ではありません。 湯に浸かりながら、その日の自分の状態に意識を向け、日常の速度を少し緩める。 そのような時間を暮らしの中に持つ、という意味です。

TO-JI'S VIEW

測定と検証、そして誇張のない実感。

数字があることと、健康効果が確かめられていることは同じではありません。 個人の感想と、製品の性能を証明することも別のものです。

to-jiは、素材と製品を確かめ、測定条件を明らかにし、分かっていることと分かっていないことを分けて伝えます。 「効く」と断言するのではなく、使う方の実感も、一人ひとりの感じ方として誠実に紹介します。

現代湯治を、今の暮らしへ。

参考情報

to-ji stoneの商品仕様・使用方法を見る

ニュース一覧へ戻る